深山峠に観覧車を建てる(株)アラタビル社長、荒田政一(まさかず)氏に会ってきた。
そしてボクは拍子抜けし、掲げた右腕をどこに納めればいいのか分からなくなっています。
荒田政一氏37才(予想外の年下)。2年前に先代が死去し、当人曰く、器じゃない自分が社長になってしまった。
氏は戦う相手として物足らないほど金も権力も持たず、孤立し、そして今、予想だにしなかった批判を浴びて小鳥のように衰弱していました。
しかしそれでも、必ず観覧車を建て、素晴らしい景色を楽しんでもらいたい。そして地域の活性化につなげるんだという初心を貫く意志だけが、彼を動かしているようなのです。
そういう強さは持っている。
景観に関しては、観覧車という工作物だけで判断するのではなく、そこに集う人々、たとえば笑顔の子供達、旅行を楽しむ家族、地元の農産物を売るお年寄りの生き生きとした表情。それらも含めての景観と考えて欲しい。きっと今の車が通りすぎるだけの深山峠とは違う素敵な景観にしてみせると、言っている。
合法的に建設される工作物に対して、中止させる権限はもはや誰も持たない。しかしこの地を愛する者ほど強く反対している。反対している者がいることだけは絶対忘れないでくれと要望してきました。それは心に強く思って精一杯取り組む、と氏は話しています。
1時間40分の話の中で、氏の弱音の部分も正直に語ってくれましたが、武士の情けとしてここに記すのはやめておきます。
ボク個人として思うのは、氏は大きなミスをしてがした。思いつきで始めてしまった。周囲の思惑にたきつけられ(この部分は強く否定された)、動きだしてしまった。社員は皆反対だった。
新聞で報道されると、反対意見が出てきて突きつけられた。これは予想外だった。そこで自分が何を始めたのか気がついた。でも走らせてしまったものは止められない。
スタートの段階で、もっと多くの人の意見を聞けてたら。そう悔やまれてならないのです。
そして真の仲間がいたなら。参謀役がいたなら。それを作り出せなかったのも残念だし、作り出せていない状況でスタートさせてしまったことも悔やまれる。
「完成したら是非乗って見て欲しい。そしたら意義が分かってくれると信じてる。」
青ざめた顔で、乾いた喉で、震える手で、目にはうっすらと涙を浮かべ、氏は語りました。
ボクはこれでも反対です。しかしもはや静観するしかないようにも。
過ちかどうか、誰にも分からない。もう荒田政一氏が自分でやるしか答えは出ない。
若くして、凄いものを背負い込んでしまった。若さゆえなのか。
明らかなのは自分にはとても背負えないものだということ。
そしてボクは拍子抜けし、掲げた右腕をどこに納めればいいのか分からなくなっています。
荒田政一氏37才(予想外の年下)。2年前に先代が死去し、当人曰く、器じゃない自分が社長になってしまった。
氏は戦う相手として物足らないほど金も権力も持たず、孤立し、そして今、予想だにしなかった批判を浴びて小鳥のように衰弱していました。
しかしそれでも、必ず観覧車を建て、素晴らしい景色を楽しんでもらいたい。そして地域の活性化につなげるんだという初心を貫く意志だけが、彼を動かしているようなのです。
そういう強さは持っている。
景観に関しては、観覧車という工作物だけで判断するのではなく、そこに集う人々、たとえば笑顔の子供達、旅行を楽しむ家族、地元の農産物を売るお年寄りの生き生きとした表情。それらも含めての景観と考えて欲しい。きっと今の車が通りすぎるだけの深山峠とは違う素敵な景観にしてみせると、言っている。
合法的に建設される工作物に対して、中止させる権限はもはや誰も持たない。しかしこの地を愛する者ほど強く反対している。反対している者がいることだけは絶対忘れないでくれと要望してきました。それは心に強く思って精一杯取り組む、と氏は話しています。
1時間40分の話の中で、氏の弱音の部分も正直に語ってくれましたが、武士の情けとしてここに記すのはやめておきます。
ボク個人として思うのは、氏は大きなミスをしてがした。思いつきで始めてしまった。周囲の思惑にたきつけられ(この部分は強く否定された)、動きだしてしまった。社員は皆反対だった。
新聞で報道されると、反対意見が出てきて突きつけられた。これは予想外だった。そこで自分が何を始めたのか気がついた。でも走らせてしまったものは止められない。
スタートの段階で、もっと多くの人の意見を聞けてたら。そう悔やまれてならないのです。
そして真の仲間がいたなら。参謀役がいたなら。それを作り出せなかったのも残念だし、作り出せていない状況でスタートさせてしまったことも悔やまれる。
「完成したら是非乗って見て欲しい。そしたら意義が分かってくれると信じてる。」
青ざめた顔で、乾いた喉で、震える手で、目にはうっすらと涙を浮かべ、氏は語りました。
ボクはこれでも反対です。しかしもはや静観するしかないようにも。
過ちかどうか、誰にも分からない。もう荒田政一氏が自分でやるしか答えは出ない。
若くして、凄いものを背負い込んでしまった。若さゆえなのか。
明らかなのは自分にはとても背負えないものだということ。
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