fc2ブログ

閉山から50年 鉱山住宅跡

2023年06月02日 - スナップ

20230529-L1030709.jpg

20230529-L1030715.jpg

20230529-L1030913.jpg
(c)Tatsuo Iizuka




足尾銅山は1973年の閉山から50年経っています。
採掘で賑わった1916年のピークには栃木県で宇都宮市に次ぐ38,000人ほどの人口を抱えた足尾の町も
今や3,000人ほど。

古河鉱業によって足尾銅山は日本の40%の銅を供給するほど盛隆を誇り、従業員は好待遇で迎えられ、暮らしは豊かなものだったそうです。
お昼をいただいた食堂のおじさんによると、社宅では電気水道ガスの光熱費も会社持ち。
3交代制の勤務で夜勤から上がったばかりの抗夫は、朝から酒盛りに興じ
この食堂も何人も芸者を抱えて賑やかなお座敷だったそうです。

抗夫の家族らが暮らしたかつての社宅(鉱山住宅)は閉山後、公営住宅になり、数少ないながらも足尾の町に残っています。
延焼を防ぐためでしょうか、長屋の並びに、レンガの壁で仕切られているところもあります。
トイレは別棟にあり共同トイレです。住人以外の使用お断りの張り紙もありました。


20230529-L1030788.jpg

20230529-L1030816.jpg

20230529-L1030805.jpg
(c)Tatsuo Iizuka




昭和初期くらいのものでしょうか、かろうじて建っている古い鉱山住宅も残っていました。
朽ちた壁から丸出しになった便器は、華やかに藍色に花柄が描かれたものが奢られていました。
便器の装飾に、わずかに残る往時の栄華を見たような気がします。

ここには共同の浴場も残っていました。
左右に男女別の浴槽がそれぞれに。真ん中には大きなボイラー室がありました。
住人がいなくなったあと農業倉庫に転用されていたのでしょう。
浴槽のまわりには資材が置きっぱなしに。
それもまた過去のできごと。
近くに流れる川の音だけが聞こえていました。




20230529-L1030919.jpg

20230529-L1030923.jpg
(c)Tatsuo Iizuka




栃木県/日光市
Leica Q





カテゴリー

リンク

アーカイブ

このサイトについて


飯塚達央
写真の町、北海道東川町在住の写真屋、飯塚達央。1968年大阪出身の52才、脱サラし北海道移住26年目になります。
北海道・東川町で写真スタジオ「フォトシーズン」をやってる写真屋です。日々、ファミリーフォトを撮っています。2019年より東川町議会議員。
http://www.photoseason.net

空いた時間に好きな写真を撮っては、ブログにアップしています。どうぞおつきあいください。

コメントもトラックバック欄も閉じていますが、メールで感想などお寄せいただけると幸いです。

photoseason@gmail.com

全ての写真と文章は飯塚達央の著作物です。一切のコピーを禁止します。コピーは違法行為にあたりますので、ご注意ください。どんな目的にせよ、私は自分の著作物の無断使用を望んでいません。


メインサイトもご覧ください。
http://tatsuoiizuka.com

フォトシーズンのHP
http://photoseason.net

鉄道写真のHP Railside Hokkaido
http://kiha40.com