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夕暮れの体育館

2006年12月15日 - EOS20D

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昨日の旅の一つの目的地はとあるマチの小学校だった。この小学校は北海道では数少なくなった木造校舎の建物で、それが来年の春に閉校になってしまうということだった。
これまでにいくつも廃校になった木造校舎の学校を撮ってきたけれど、そのたびにこの校舎で子供たちがいる時の写真を撮っておきたいと思う事が多かった。
だから、本当はこの小学校も、閉校になる前に、子供たちが勉強している姿や、遊んでいる姿、給食を食べている姿を見たかったし、写真に納めたかった。
そこで校長先生にあらかじめお願いして撮影許可を求めたところ、答えはNOだった。校舎の写真は構わないけど、子供たちの姿は写真に撮らないでということだった。子供の人権だとか、プライバシーだとか、個人情報だとか、非常にデリケートな情勢だけに、致し方ないのだろう。
おまけに訪問は、児童が下校してからにして欲しいようなことだった。面と向かって言われた訳ではないが、物騒な世の中だから、子供たちと接触させたくないという雰囲気が感じられた。
それでも、校舎の中を見られるのも、今のうちだと思い、遠くのマチまで出かけて行ったのだった。その学校に着いた時、冬の早い夕暮れが迫ってきていて、ちょうど子供たちが下校するところだった。西日に当たる子供たちはとてもかわいらしく、寒さもものともせず、雪と戯れていた。思わず写真を撮りたくなった。カメラマンだから、いいと思ったら写真を撮るべきだと思ったが、ぐっとこらえた。見ているとカメラを向けたくなるので、子供と顔を合わさないようにして通り過ぎるようにした。
子供たちのいなくなった学校の職員室で、先生たちはわざわざ遠くから来てもらってと申し訳なさそうな顔で接してくれたので、救われた気がした。
誰もいない教室を自由に撮らせてもらうことが出来た。児童数人と担任の先生が向かい合わせになる、こじんまりとした教室だった。
ただひとつ気になったのは、廊下に掲げられたポスターだった。そこには知らない人に気をつけましょうと書かれてあった。話しかけられてもついて行かないようにというようなことが書かれてあった。
本当にいやな時代にしてしまったなと思った。わずか数年前までどうってことないことだったのに、今や不用意に子供たちにカメラを向けることはもう出来ない。
それだけに、この小学校に来る前に、見ず知らずの老人が、家に上げてくれたことが奇跡的なことのようにありがたく思えた。

話は変わるが、ボクの所属する東川フォトクラブで、来年は東川町の小学生全員を撮りたいと思い立った。マチの4つの小学校の1年生から6年生合わせてもせいぜい300人程度だろう。ひとりで出来る範囲だが、クラブでやりたいと言わない限り、教育委員会も、学校も、OKと言わないだろう。
子供たちひとりひとりを、モノクロームで撮ってみたい。上半身のポートレートもいいが、全身の方が立ち姿に個性が出ていいかもしれない。
それで300人なら300枚の写真展をしてみたいのだ。毎年は無理だけど、数年に一度、定期的にやってみたい。
それが何になるかは分からないけれど、ボク個人のちっぽけな表現ではなく、記録としてやってみたいのだ。なぜなら子供たちは大切な宝だからだ。

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飯塚達央
写真の町、北海道東川町在住の写真屋、飯塚達央。1968年大阪出身の50才、脱サラし北海道移住23年目になります。
北海道・東川町で写真スタジオ「フォトシーズン」をやってる写真屋です。日々、ブライダルやファミリーフォトを撮っています。
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