沈みゆく三弦橋

2014年04月17日 - Leica M8

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(c)Tatsuo Iizuka



4/13日、夕張で、沈みゆく三弦橋を見て来た。
現地のインフォメーションセンターに電話で問い合わせたら、
「近くに立ち入ることはできなくなったので、もう見ることはできません」
と言われたのは確か3〜4週前のことだったが、行ってみたら難なく真上から見ることができた。
ほかにも見納めをしようという家族連れがたくさんいてびっくりした。

断面が美しい三角形の貴重な三弦橋(長さは381mもある)は、
今見えている大夕張ダムを拡張するシューパロダムに飲み込まれれ、まもなく水没する。

この三弦橋はかつての大夕張森林鉄道の橋梁だ。
正式には大夕張森林鉄道夕張岳線第一号橋梁という。
そもそも、この橋は大夕張ダムが出来上がることで水没してしまう旧線を移設するために昭和33年に掛けられた。
三角形の断面は、建築コストの削減のほか、周囲の景色への配慮がなされたためという。
そのおかげで、大夕張の象徴的存在だったようだ。

しかし、時代の波にのまれ、この橋が実際に使われたのはわずか6年しかない。
木材輸送はトラックに取って代わられ、昭和38年に大夕張森林鉄道が廃止されててしまった。

用を無くした橋だったが、脇を走る国道を通る(その国道も新道になり、旧道はすでに水没してきている)とダム湖の水面に浮かぶ姿はどこか凛として、輝かしい時代が大夕張にあったことを誇らしげに知らせてくれていたようだった。

鉄道の廃止から51年。
このほど、シューパロダムが完成に至り、大夕張ダムごと飲み込もうとしている。

現在水を貯めている最中にあって、毎日50cmほど水面が上昇しているとのこと。
4月下旬には橋の上端まで水面が上がり、
この先、よほどの渇水状態にならない限りは、この姿を見せることはないだろうとのことだ。


シューパロダムの水位が上がると、三弦橋以外にも、かつて石炭を運んだ大夕張鉄道の鉄道橋も水没する。
なかにはトラストガーターという特異な形状をした旭沢橋梁も含まれている。
そればかりか、市になろうかという勢いを誇った大夕張・鹿島地区もいよいよ湖底に沈んでいく。



Leica M8 G Biogon28mm










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写真の町、北海道東川町在住の写真屋、飯塚達央。1968年大阪出身の48才、脱サラし北海道移住20年目になります。
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