FC2ブログ

未完のアーチ橋

2014年03月04日 - Leica M8

20140225-L1043904.jpg

20140225-L1043930.jpg

20140225-L1043950.jpg

20140225-L1043964.jpg

20140225-L1043982.jpg
全て(c)Tatsuo Iizuka




旧国鉄のコンクリートアーチ橋としては、旧士幌線にいくつかかかるアーチ橋はつとに有名であり、糠平温泉郷の観光資源としても活用されている。
しかし、こちらの旧根北線の越川橋梁は、北海道の東の端に近い知床半島のつけねあたりで、忘れられたように峠の途中に佇んでいる。
同じアーチ橋なのに、不遇な環境は、何も今に始まったことではなく、この越川橋梁(正式名;第一幾品川橋)には、完成以来、実際に列車が通ったことがない。いわば幻の橋、渡らずの橋なのだ。

昭和14年に、橋は着工完成したものの、根北線が途中の斜里〜越川までしか開業に至らず(しかも昭和32年になってのこと)、このアーチ橋の上にはレールさえ敷かれぬまま、昭和45年に根北線は廃線となり、目的を果たすことなくその役目を失ってしまったのだ。
そんな不遇の建造物なのである。

しかも、昭和14年という戦争を控えた激動の時代に、強制就労によって工事が進められ、わずか1年の工期で完成された。
北の地の過酷な労働に11名の命が奪われたと記録されている。

資材、特に鉄の不足のなか、鉄骨を使わずに作られたというこのアーチ橋。
国道をまたぐ部分は切断解体されているものの、元は10連の見事なアーチを描き、高さは当時の北海道一を誇っていた。

雪に足をとられながらたもとに降り立ってみると、その巨大さ、アーチ部の美しさ、精巧さに目を見張る。
見上げると、その迫力に息を吞む。
まるでローマの水道橋のようだ。

最後の写真にあるように、
切断されて道路の反対側に独立してしまった部分は、凱旋門のようにも見える。

写真では歪んでるように見えるが、このアーチ橋自体、カーブしていて、なおかつ25パーミルの急勾配がついている。
完成してたとしたら、SLが蒸気を高く上げながら登り詰めていく力の見せ場になっていたことだろう。



Leica M8 SWH15mm












カテゴリー

リンク

アーカイブ

このサイトについて


飯塚達央
写真の町、北海道東川町在住の写真屋、飯塚達央。1968年大阪出身の50才、脱サラし北海道移住23年目になります。
北海道・東川町で写真スタジオ「フォトシーズン」をやってる写真屋です。日々、ブライダルやファミリーフォトを撮っています。
http://www.photoseason.net

空いた時間に好きな写真を撮っては、ブログにアップしています。どうぞおつきあいください。

コメントもトラックバック欄も閉じていますが、メールで感想などお寄せいただけると幸いです。

photoseason@gmail.com

全ての写真と文章は飯塚達央の著作物です。一切のコピーを禁止します。コピーは違法行為にあたりますので、ご注意ください。どんな目的にせよ、私は自分の著作物の無断使用を望んでいません。


メインサイトもご覧ください。
http://tatsuoiizuka.com

フォトシーズンのHP
http://photoseason.net

鉄道写真のHP Railside Hokkaido
http://kiha40.com