沼牛駅保存プロジェクト
2016年07月27日 - 鉄道のある風景



(c)Tatsuo Iizuka
北海道には廃線跡がいっぱい。
しかし当時の駅舎、特に木造駅舎が残っているのはわずかです。
雪の重み、凍結。いにしえの駅舎が生き残るには厳しい環境です。
おまけに過疎化が進む自治体には保存する財力も、目的もありません。
そんな中、かつて深川と名寄を結んでいた深名線(しんめいせん:平成7年廃止)沿線に
沼牛駅が幌加内町の小さな集落にひっそり佇んでいます。
この貴重な鉄道遺産を残そうと、現在有志がクラウドファンディングによる資金調達を行っています。
https://readyfor.jp/projects/kamitoshibetsu-numaushi
駅舎の再生には先日このブログで紹介した旧ふるさと銀河線の上利別駅の材料が使われることから、2つの駅舎の再生につながるものです。
クラウドファンディングってちょっと馴染みが浅いのですが、沼牛駅の保存にかかる費用をひろくインターネット上で募るというものです。
募金の決済はクレジットカード決済が基本です。
8月1日の締め切りまで数日。
達成まであと4.5万円まで迫ってきました。
目標額の200万円に達成しないと、カード決済されません。
逆に言うと、200万円に達しなければ、これまでの志(お金出すよって言った方のお金)は無かったことになります。
もうちょっとの支援金が集まるかどうかで、この貴重な沼牛駅の保存が決まるかどうか。なのです。
募金は5,000円からと少しハードル高いですが、共感された方はぜひ。
2012.9月撮影
北海道/幌加内町沼牛駅
RICOH GXR A12
morning drops
2016年07月26日 - スナップ

(c)Tatsuo Iizuka
年のせいか(先日48歳になれた)酒を吞むと、夜中に目が覚める。
(ま、たぶん脱水症状)
二度寝もできず、4時過ぎに散歩に出かける。
風景写真を撮らなくなって、日の出頃に家を出るなんて久しくなかったなあ。
たんぼの稲に水玉がきらきらと、瑞々しい。
カメラを持ってこなかったので、iPhoneでパシャパシャと。
あまりiPhoneで撮ることはないけど、先日試しに有料アプリのProCameraってのを入れてみた。
露出補正、ホワイトバランス、マニュアル露出、ISO感度、トーンカーブまでいじれて
iPhoneカメラの能力をぐっと引き出すね。
画素数多すぎる弊害は相変わらず感じるけども。
北海道/東川町
iPhone6s

(c)Tatsuo Iizuka
EPSON R-D1s
(初代R-D1は)2004年発売のデジタルカメラ。
すでに12年か。12年前のデジカメがいまだに使えるって凄いなあ。
CCDで600万画素(APS-C)しかなくて、大して解像してないのに
リアリティがあるように感じるのは何故だろう。
何より絵に艶を感じる。
パサパサしてないから、被写体の息吹を感じ取ることができる。
ような気がして、使い勝手の悪いカメラで出番も少ないけど
たまに持ち出すと、ああやっぱりいいなあ。となって、未だに手放せないでいる。
でもこのとき、シャッターが下りたり、下りなかったり・・・
バッテリーの持ちが非常に悪く、SDカードは今や入手困難な2GBまでしか対応してなくて、高感度は400まで。
レンジファインダーのフレームはアバウトで、構図を取るのに難儀し
ダイナミックレンジが狭いから、光の当たり具合には敏感にならざるを得ない。
失敗しないようあれこれ機能が付いたのが、デジカメの進化だとすれば
撮影者の鈍くなった感覚を、研ぎ澄ませるのがこのカメラなのかも知れない。
だから扱いにくいくせに、撮ってるうちに、撮ることが楽しくなっていく。
北海道/東川町
EPSON R-D1s +SUMMILUX35mmf1.4 ASPH.

(c)Tatsuo Iizuka
PENTAX645 A45-85mm f4.5(フィルム時代のマニュアルフォーカスレンズ。デジタル対応ではない古いレンズ)
を3本目にして、まともな物を手にすることができた。
1本目はキタムラ中古で、最初まともだったのに写しだしてすぐ絞り羽根が不良。絞りが開閉せず。あえなく返品
2本目がヤフオクで、これはひどかった。
レンズの指標1.5mくらいで無限遠にピントが来る。f16に絞っても、周辺の画像があま〜い写り。しまいに絞り羽根不良。出品者に連絡するも、ちゃんとテストして出品してるとの言い訳だったが、なんとか返金してもらう。
3本目も懲りずにヤフオク。初期不良保証付き。競り合ったものの、結局一番安く(1,2本目よりも1万円くらい安く2万円台)落とせた。
これが試写してみると抜けが良くて、まあ良く写ること。
最新の645Z対応のレンズはもっともっと写るんだろうけど、値段は数十万円。
2万円台でこれなら、最新レンズはもとより、ハッセルのツァイスでなくてもいいなあ。
という印象。
45-85mmというのは換算すると35-70mmくらいの使い勝手のいい焦点距離。
本来ズームは好まないけど、なにせボディが重たく、レンズも重たくとなると、数本の交換レンズを持ち歩くのも
なかなか重労働で・・・。
それならズーム一本で事足りれば気楽に撮れるなという考え。
ただAタイプのPENTAX645レンズ(マニュアルフォーカスの古い物)は、中古が軒並み底値で揃っているので
この先、レンズが増殖する可能性は無きにしも非ず・・・。
645Dはセンサーサイズにゆとりがあるから、高解像度レンズで無くても十分な写りをする許容度はあるんじゃないかな?
センサーの小さいカメラ、解像度の高い現行のデジカメだと、それに見合う解像重視、反射に強い最新レンズでないと写りに不満が出ますからね。ウン十万円もする最新高級レンズ、そうそう買えるかって・・・ねぇ。
北海道/東川町
PENTAX645 A45-85mm f4.5
山の空気を吸いたいよ
2016年07月16日 - スナップ
かつての白滝3駅の今
2016年07月15日 - 鉄道のある風景


上白滝駅跡
現役最後の様子 http://photoseason.blog25.fc2.com/blog-entry-2623.html


旧白滝駅跡
現役最後の様子 http://photoseason.blog25.fc2.com/blog-entry-2624.html


下白滝駅跡
(c)Tatsuo Iizuka
今年3月に廃止になった石北本線「白滝3駅」を再訪してみた。
上白滝駅は、木造駅舎の撤去がすでに済んでいた。横にあった便所棟も。
旧白滝駅は、待合室の小屋がふさがれ、崩落しないような補強が加えられていた。
延命措置というよりは、勝手に崩れてしまわぬようにという間に合わせ的なものに見える。
下白滝駅は列車交換ができるため、信号所の保線員の詰所として
駅舎は継続利用されるだろう。
もちろん駅名表示板は全てなくなっている。
だれも乗り降りしなくなったホームには、花が咲き誇っていた。
北海道/遠軽町
LeicaM8 + G Biogon28mmf2.8
PENTAX645D + Distagon CF60mmf3.5





(c)Tatsuo Iizuka
これまで訪れた廃校のなかで、最も美しいと感じた小学校が十勝の清水町の奥にあった。
板張りの木造校舎が、湧水池のほとりにあって、それはもう素晴らしい環境に立っていた。
10年くらい前の記憶をたよりに、再訪してみると
門柱をみつけることが出来たが、校舎が存在しない。
たまたま出くわした隣の住人の女性に伺ってみると、
「ウチの主人が可愛がるあまりに3年前に火事を起こして無くしてしまった」とのことだった。
古い木造校を巡ってると話すと、そのご主人が優しく出迎えてくれた。
話によると、廃校となった校舎と湧水池を含む広大な敷地がえらく気に入り、町からの強い要請もあって
数十年前に町から買い取ることになった。
以来、子供達の自然体験学習の場として活用、長く大切に使ってこられた。
手入れは欠かさず行い愛情をもって、古い校舎とその周辺の環境を守ってこられた。
板張りの壁は雨に濡れて腐らぬよう、数年毎に小さなバーナーで焼きを入れていた。
3年前の5月、その作業後に屋根の上から煙が上がった。
内部の土壁の粉が熱をもって出火し、全焼してしまったという。
当時の失意のほどはいかばかりであっただろう。
現在は教員住宅など、残った建物や、新たな施設で子供達の体験学習の受け入れを
続けておられる。
清水町立上旭小学校
大正8年9月1日開校 昭和53年3月31日閉校
卒業生は310名、閉校時の児童は3名
写真は、2003年10月の訪問時のもの。
写真は記録。時を残すもの。
この小学校以外にも、ネガファイルにあるいくつかの校舎が取り壊されてなくなっている。
北海道/清水町
Rolleiflex 3.5F Planar75mm GR Digitalでネガを複写


(c)Tatsuo Iizuka
道東・阿寒にもかつての炭鉱があった。
その1つの炭鉱跡を訪れる。
(車のバンパーを傷だらけにしただけで、2つに今回到達できず)
藪の向こうに見え隠れするコンクリートの構造物に、鈴と笛を鳴らしながら近づき
その光景にのけぞりそうになる。
暗がりに浮かぶ緑の画像?
正方形のスクリーン。ここは地下シアター?
事態を理解するのに時間がかかった。
石炭を吐き出すホッパーの出口。
そこに上部からの光があたっているのだった。
かつてこの下にはトロッコ貨車が並んでいたはず。
何かの破片に紛れて、わずかに石炭のカスが見て取れた。
北海道/白糠町
PENTAX645D + Distagon CF60mmf3.5



(c)Tatsuo Iizuka
中標津の撮影が1泊2日で終わり、せっかく道東まで来たのだからとソロキャンプに。
1泊目はこちら、屈斜路湖畔のサイトにテントを張った。
ナイスなロケーションに、テンションが自ずと上がる。
暮れてくるとガスストーブで一人ジンギスカン。
ビールにワインに、冷えてきたらウイスキーのお湯割り、そして焼酎のお湯割りへと・・・。
満点の星空の下、単なる野外飲みしてる酔っ払らいへと。
星がくるくる回り出す前に、シュラフにくるまる。
しかし数時間後、3時過ぎには朝の気配を感じ取った鳥たちの大合唱と、喉の渇きで
あまり爽やかでない目覚めを余儀なくされる。
夏の時期、道東特有の深い霧で日の出は拝めず。
2泊目は移動の都合上、何の特長もないキャンプ場で、テンションは上がらず。
宿泊体験学習に来ていた中学生の歓声を聞きつつ、それでも同様に食べて呑んで過ごした。
さぞや、引率の先生は気が気でなかったろう・・・。テント泊は自分だけ。
キャンプ場は湖畔のサイトが最高だ。
北海道/弟子屈町
PENTAX645D OLYMPUS OM-D E-M1