
(c)Tatsuo Iizuka
2015年の撮り納め。
鉄道で締めくくりました。
ちょうど良いタイミングで、雲が空け、良い光になってくれました。
いくつもの問題をひとつづつクリアにしながら
自宅とスタジオの新築移転を果たし、新しい環境で生活を始めた2015年でした。
移転後は、それらが上手く廻っていくのを感じながら
充実した日々を過ごすことができました。
年頭に心身の健康を第一の目標に掲げ、
病院や整体に通い、ジムにも通い、山にも登ったり
体調を崩すこともなくやって来れました。
11月には3つの写真展を開催し、2つの写真集を作り
撮影仕事でタイにも行ってきました。
大忙しの後半戦でした。
自分へのご褒美も忘れず、
Leica M9-PやSONY α900にレンズも10本くらい与えてやりました。
SIGMA dp0も今年だったかな・・・?
自分への甘さは年々増していくばかりですが
来年は年男ですし、ますます自分を可愛がってやろうと目論んでいます。
2016年はもっといい年にしてやるぞ。
石北本線/当麻
SONY α900 + LEITZ TELYT-R 250mm f4 マウント改造

(c)Tatsuo Iizuka
今日は乗り鉄。
深川駅から廃止がほぼ決まりの留萌本線に乗って、終着の増毛まで。
(廃止対象はそのうちの留萌ー増毛間で、平成28年度中の廃止が事実上確定)
のんびりとローカル列車に揺られながら、一年を振り返えるのも悪くないなーと。
ところが列車は満席の、通勤電車並みの混みように。
これが廃止対象の列車か・・・!
みんなでっかい荷物。片手にカメラ。もう片手には時刻表を持った、すなわち同業の方々。(=乗り鉄)
どうやら全国から集って来られたご様子。
ご苦労様です…。
席は確保できたものの、行きは人の身体ばかりで車窓の景色は見えず。
帰りは雪のホームで30分並んで、辛うじて海側の席を得た。
熱気で曇る窓ガラスの向こうに見えた、踏切待ちの姿。
一瞬の出会い。すれ違いの妙。
奥に広がるは鈍色の日本海。
北海道/留萌市
iPhone6s
Blue Moment
2015年12月29日 - 鉄道のある風景


(c)Tatsuo Iizuka
α900のスクリーンを、ピントの山が掴みやすいMタイプと呼ばれるものに交換した。
そして社外品の×1.22倍のマグニファイヤーも着けた。
メガネを掛けてるので、周辺が若干ケラれてしまったけど(乱視が腹立たしい)
これによってα900がマニュアルフォーカスで結構イケる仕様になった。
たぶんデジタル一眼で最強ファインダーになったはず。
スクリーンの上で対象物がくっと浮かび上がるのは、なんとも言えない快感。
往年のCONTAX RTS2には及ばないものの、ファインダーを覗く高揚感を久しぶりに楽しんでいる。
そしてマニュアルフォーカスをもっと楽しみたくて
プラナー50mmf1.4のZSマウントをヤフオクでポチッとした。
いきおいでディスタゴン35mmf2 ZSも・・・。(まだ届いてない)
M42のスクリューマウントなので、M42→SONY Aマウントアダプターをかまして使うことになるが
さすがにマニュアルフォーカスレンズ。フォーカスリングのトルク感は素晴らしい。
写りの方はこんな感じ。絞り開放f1.4。
ハイライトがややにじんで柔らかいところはプラナーらしいなあと思う。
色乗りもこってりした感じを受ける。
そのあたり同じSONYでも、α7sとSonnar FE 55mmf1.8の、
開放から至ってシャープであっさりめの色味の写りとはまるで別物だな。
北海道/東川町
SONY α900 +ZEISS PLANAR * 50mmf1.4 ZS

(c)Tatsuo Iizuka
夕刻になって雪が降り出した。
ローカル列車と雪。
いくつかのシーンが頭に浮かぶ。そのうちの一つのポイントへ向かうことにした。
思い描くのは走り来る列車と、ヘッドライトに光る雪。
現着は通過15分前。雪が小降りになってきたけど、仕方ない。
気を取り直してα900を取り出し、三脚にセット。
しかし、動かない・・・。
わちゃあ、バッテリーを充電したまま忘れて来てしまったのだった。
予備電池もない。
ん、まあ良くあること・・・。
ははは・・・。仕事じゃなくて良かった。汗
たまたま仕事用のOM-Dを積んでたので、ピンチヒッター。
このカメラ、動体を追うのが難しい。
まして流し撮りしながらの連写は運任せ、天任せ・・・。
たまたま上手くいった一枚が写ってたけど、
あんまり上手くいってないこの一枚の方が、動感があって良かった。
かな?
石北本線/桜岡駅
OLYMPUS OM-D E-M1 12-40mmf2.8 PRO

SONY α900 Minolta 85mmf1.4G f1.4開放

SONY α900 Sonnar135mmf1.8 ZA f1.8開放
夕刻、α900用のレンズが届き、事務所でニタニタ眺めていると次女がやってきた。
そこでその小学3年生の娘に、無謀と知りつつ、α900とでっかいレンズを渡して
ちょっとお父さんを撮ってよとお願いした。
写りのテスト。モデルが自分なら、一番よく分かるかと思って。
α900 と Sonnar135mmf1.8 ZA の組み合わせになると重さ約2kgのヘビー級。
腕をぷるぷるさせながら、手持ちで縦位置に構えて撮ってくれたのがこれ。
ノートリミング。
う〜ん、唸ってしまうね・・・。
娘自慢をするつもりはないけど、まあ小学3年生でも
押せば写るんです、よ。
機材が良くなりました。
北海道/東川町
SONY α900 Minolta 85mmf1.4G Sonnar 135mmf1.8 ZA


(c)Tatsuo Iizuka
望遠レンズを使って、この冬特に撮りたいのが、北海道のローカル鉄道。
一両きりのディーゼルカーが、ほとんど乗降客がいない駅を、
ひとつひとつ、毎日同じ時刻にやって来て、ひととき停まっては、さらに先へと進んでいく。
雨の日もあれば、雪の日も。吹雪のときも。
毎日繰り返されている。ドラマとは言えないような日常。
けなげだなと思う。
保線作業や、ホームの雪かきなどがあってのこそだろう。
無人駅は近所の方が管理を請け負っていることも少なくない。
乗る人、走らせる人、いろんな思いがあって、一両の汽車が走っている。
廃線や廃駅、無人駅への格下げ、減便・・・。
暗いニュースが相次ぐ北海道の鉄道路線。
この冬の様子を記録として撮っていきたい。
石北本線/桜岡駅
SONY α900 Sonnar 135mmf1.8 ZA
let it snow
2015年12月18日 - SONY α900

(c)Tatsuo Iizuka
α900用に注文していた望遠レンズが届いた。
Sonnar 135mmf1.8 ZA
Carl Zeiss のまさにレンズの塊。
その大きさと重さに圧倒される。
重たいレンズは苦手だけど、外観からして撮り手を本気にさせるレンズだ。
SONYにはMinolta時代から135mmf2.8(T4.5)STFというボケの美しさを追求した銘玉もある。
中古相場もそう変わらない2つ。どちらにしようか逡巡した結果、
もうひとつの銘玉、開放値1.8のSonnar135mmにしたのは、
α900の高感度性能に期待ができないと思ったからだ。
実際ISO800までが限界〜って感じ。
その辺、時代を感じさせられる。
まあ8年前のカメラだから致し方なく、明るいレンズで勝負するしかない。
幸いにしてMinolta,SONYも明るい玉は揃っている。
不幸にして中古相場は高値安定・・・。
スナップするにはLeicaが最高なんだけど、レンジファインダーゆえ望遠には弱く
望遠も揃えたOM-Dは、仕事以外の趣味で使う気にはどうにもなれない。(萌えない)
α7sはボディの軽さと、手ぶれ補正機能がないのと相まって、望遠撮影には不向き。
α900を買って、
50mmの単玉の次にSonnar 135mmf1.8 ZAを手に入れたのは、そんなわけ。
フィルムEOSの時代からEF135mmf2Lを長く使っていたから、135mm単玉には愛着もある。
でもEF135mmf2Lはずっとずっとコンパクトだったなあ・・・。
レンズ到着を待ってくれたように、タイミング良く雪が降りだした。
どんどん激しさが増してきた。
雪に惑わされてAFは効かず、通りを急ぎ足で歩く人に合わせてピントを自分の手で追い続ける。
ファインダー越しにピントピークが浮かんで消えて。
心地良い緊張感を味わいつつ交差点に立つ。
しかし、気温は半端なマイナス2℃くらい。
舞い降りた雪はすぐ融けてしまう。
大枚叩いて買ったSonnarも、防滴でもないα900もやがてびしょびしょに。
でっかいカメラ抱えた怪しいおっさん(私)も、雪まみれ。
そして肝心なファインダーも拭いても拭いても濡れて、曇っての繰り返し。
まともに見えやしない。
手袋も濡れてかじかんで、冷たさに耐えきれず小一時間で退散。
それでも手応えは十分あった。
さすがSonnar 135。と帰りの車中は満足満足。
だったはずだけど、家に帰ってMacで見てみると・・・
99%ピンぼけ・・・。
135mmの開放f1.8のピントが合う範囲は、想像以上に極薄だった。
マイクロフォーサーズの深い被写界深度に慣れた(怠けた)身には、
これ相当手強い相手だぞ、Sonnar 135mmf1.8 ZA。
北海道/旭川市
SONY α900 Sonnar 135mmf1.8 ZA

(c)Tatsuo Iizuka

(c)Tatsuo Iizuka
フィルムカメラをやめ
使わなくなったデジカメをヤフオクで売却したり、写真少年に譲ったり(ことのほか喜んでくれた)して
だいぶ機材の整理がついてきた。
それで今手元にあるカメラを並べて撮ってみた。
並べ方が雑なのは、性格の問題なのでご容赦を。
1,2,3,4・・・・えーっと12台。
撮ったカメラはiPhone6s。
写ってないのも含めて、交換レンズが全部で27本。
それにα900用に中古で買った2本が間もなく加わる。
整理したと言え、よくもまあこれだけと我ながら呆れる。
が、写欲を上げてくれるのは機材だし
このカメラ、このレンズなら、きっと良い写真が撮れるに違いない!
という妄想(思い込み)こそが、写真を撮る上での最も大事なことなのだ。
と思う。
職業:カメラマンにしては珍しく、ウチにはキヤノン、ニコンがない。
メイン機材は4年ほど前からオリンパス。
最新ファームウェアでサイレント(電子)シャッターが使えるようになった!E-M1が2台。
これで無音シャッターが最大の取り柄だったPanasonic GH4は手放した。
サブ用に買ったE-PL6は、さすがに小さすぎて使いにくく、次女の写真少年団活動用になっている。
仕事での使用頻度が上がってるのがSONY α7s。これにはSonnar55mmf1.8が着きっぱなし。
これ一本。Eマウントレンズは今のところ増やす気はない。
以上、仕事撮影はE-M1とα7sで100% 全部ミラーレス。
そして望遠用に今回導入したのがOVFのα900。これが唯一のデジタル一眼レフとしてラインナップに加わった。
これは仕事と趣味用に。
液晶を見て撮るミラーレス機と、ファインダーを覗きながら撮るOVF一眼レフ機の感覚の違いは
追々書いてみようと思う。
Leicaはお馴染みのM8とM9-P。
それにライカレンズの楽しさを教えてくれたEPSON R-D1sとRICOH GXR A12。
この2台は時にM8やM9-Pの写りを凌駕するので、使用頻度が下がった今でも手放せないでいる。
癖がなく素性の良いM9-Pは、オールドレンズで味付けしてスタジオ撮影に使い出した。
OLYMPUSやSONYでは(マウントアダプターつけたとしても)
太刀打ちできない領域があると実感してきている。
ちょいスナ(ちょっとしたスナップ写真)には、RICOH GRとSONY RX100。
荷物を軽くしたいトレッキングなんかにも最適。
そしてSIGMA dp0。これはいかにもdp0な写りがかえってあだになって使用頻度が上がらず、現在トレード要員最有力候補・・・。
こうして並べると、シルバーボディはLeicaM8のみ。
美しさが際立ってるなあ。
やっぱり手放せないわ。
極寒・大雪のち、寒さ緩む
2015年12月14日 - SONY α900



(c)Tatsuo Iizuka
11月にドカ雪と、冷え込みに見舞われた北海道だったが、12月に入ると一転。
雪降らず、気温も日中はプラスで推移。
雪解けで道路はしばらく水浸し状態から、現在ドライ路面へと。
嬉しいような困ったようなウインターシーズンの始まりだ。
そんなさなかに、SONY α900なるカメラを中古で手に入れた。
またもや血迷ったのである。ソニーAマウントレンズは一本も持ち合わせていない。
フルサイズ 2400万画素。
2008年生まれ。当時のフラッグシップ機。
しかしデジタルの世界において7年前は遠い昔の話。
もちろんとっくに製造中止。
それでも、デジカメ一眼の中で、こいつのファインダーの見え方が秀逸だとの定説は、未だもって覆されず。
ミラーレス、電子ファインダーが主流の中、ファインダーを覗いてテンション上がるデジカメは、今後も市販されることがないだろう・・・と妄想の果ての購入劇。
北海道/東神楽町
SONY α900 MINOLTA AF 50mm f1.4(最初に買った一本)

(c)Tatsuo Iizuka
北海道/東川町
Leica M8 SUMMILUX 35mmf1.4 ASPH.
久しぶりのM8
シャッターチャージ音が静寂に響く・・・
写真集「秋の終わりか、冬のはじまり」発売中です。
ぜひこの機会に。
http://photoseason.blog25.fc2.com/blog-entry-2534.html
少年少女 写真LOVERS
2015年12月06日 - M9-P
3men on the platform
2015年12月05日 - M9-P
daily photo
2015年12月03日 - M9-P

(c)Tatsuo Iizuka
タイに行ったのは北海道歌旅座 JUNCOのPV撮影のため。
初日に北海道から5,000KM一気に移動し、
翌朝モーターボートで小さな島に渡ると、その沖に浮かぶさらに小さい島での撮影を試みた。
風が吹けば飛ぶような、高波が来れば沈むであろう小島だ。
きっと地図には載ってないだろう。
しかし、その島に渡るべく、待てど暮らせど約束の船はやって来ない。
催促しても返ってくるのは生返事のみ。
これがタイの流儀の「マイペンライ(気にすんな)」
てヤツか。早速その洗礼を浴びることになった。
この後、ツアー中何度も不意の「待ち時間」に気をもむことになる。
だけど不思議と結果オーライになる。
「マイペンライ」は不思議な魔力を持っている。
さて、気持ちが途切れそうになった頃になって、ようやく船のエンジン音が近づき、撮影のスタンバイが整えられた。
まずは、タイの撮影チームのドローンでの撮影となった。
JUNCO一人をその地図に載らない島に残し、我々はこちら側の辛うじて地図に載るだろう小島の岩陰に隠れていた。
隠れていたのはドローンが旋回した時に、映ってしまわないようにである。
岩陰は木陰にもなっていて、身をひそめるにはうってつけだった。
日差しから身を守ることもできた。
しかし岩陰から見える赤い衣装をまとったJUNCOが立つ島にあるのは白い砂ばかり。
青い空と海とのコントラストは最高だったけど、
強烈な太陽を遮る木もなければ、映っては困るので、飲料水さえ残さなかった。
JUNCOの持ち物はインカムだけだ。
そのインカムを通じて、JUNCOにも曲が聞こえるようになっていて、曲に合わせて
身をよじり歌っているふりをすればよかった。
だけどJUNCOは歌った。
2テイク目の後半から気持ちが入った。
南の海にJUNCOの歌声が響き渡った。
我々のスイッチもここでしっかり入った。
ぶっ倒れるんじゃないかという心配をよそに
JUNCOは3テイクを歌い上げた。
望遠レンズ越しに見た歌う顔は、気持ちよさそうだった。
生きてる顔してた。
幸せな奴だなと思った。
こんな現場に立ち会えた俺も幸せ感じたけど。
そのあと、コテージに戻り辛い料理で胃袋にも気合を入れ、再び小島に上陸すると
太陽が西に傾くまで我々のセッションが続いた。
すごくいい写真が撮れたという手応えがあった。
JUNCOも我々も、タイのスタッフもみんないい顔になっていった。
早くその時の写真を見てもらいたくてうずうずしている。
しかし(当然)それは許されず
写真集の完成を待つしかない。
2016年2月14日の完成だという。
そのJUNCOと北海道歌旅座は、12月は神戸〜岡山〜広島〜東京〜岐阜〜愛知の本州ツアーが控えている。
ぜひお近くの方は足を運んで、眼と耳と体で歌を感じていただきたい。
日程は以下のリンクよりご確認を。
http://blog.dmj.fm/
タイ/マンクラン島
OLYMPUS OM-D E-M1 Panasonic35-100mmf2.8