バローレ(価値あるもの)

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雇われシェフから独立し、自宅兼店舗を新築して、4月から一国一城の主になろうとしている若者がいる。十勝岳の勇姿が眼前にひろがる美瑛の地にて、イタリアンレストラン「バローレ」をオープンさせるべく、今彼は、壁塗りに励んでいる。限られた予算の中の独立だから、自分でできることは自分でしようというものだ。しかし、10代半ばから料理の世界一筋の彼にとっては、全てが初めてのこと。気の遠くなるような面積の壁を前に自らを奮い立たせるものは、夢の実現という大きな目標を達成させるほんの通過点に過ぎないという認識だろう。
作業開始から早や数ヶ月。大工仕事がすっかり板についた感もあるが、本当に大変なのは、オープンしてからだと思うと、喜んでもいられない。

文章を書くのは苦手と言う彼がブログを始めた。うまい料理だけ出せれば良かったこれまでとの決別、意思表明のように読める。
http://valore.exblog.jp/
今は長い奮闘記の序章に過ぎない。

美瑛で定評のあった「エルミタージュ」のシェフだった彼だから、料理は間違いないものだが、新しい看板をしょったとき、真価が問われることだろう。
「バローレ」(価値あるもの)になりたいと願う気持ちが、形になる日はいつになるのだろうか。
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