
(c)Tatsuo Iizuka
山際にあって、町よりも標高が少し高い我が家のまわりにも桜前線がようやくやってきた。
家の裏には近所の野矢のじいさんが手入れしている林があって、
雑木林の四季を窓から見たり、朝の散歩に犬と一緒に歩いたりしている。
今年は連休が明けてもなお雪が降ったりして、ずいぶん気をもんだりしたけど
林の外れにある大きな桜も、昨日ようやく満開の花びらがついた。
この辺では見かけることが難しいほどの大きさと枝振りの良さは、野矢のじいさんが手を掛けた証しに違いない。
それをボクは毎年花を咲かせるひとときだけ、写真に撮ったりして楽しませてもらっている。
さて、昨日ようやく満開を迎えたこの桜だったが、
こともあろうか、昨日は28℃。そして今日はおそらく30℃を越す夏の暑さになった。
それによって、花が急速にしぼんでしまった。
花びらがこの枝に咲き誇ったのは、わずか一日。
無情というのか、刹那というのか。
先週までは寒いとヒーターをつけていたのに、昨日からはエアコンが稼働している。